廣戸川を醸す松崎酒造は、「これから」の成長を目指す酒蔵です。6代目杜氏・松崎祐行氏の船出は試練の連続でした。2011年の東日本大震災では蔵の建物に被害が出たものの、商品は無事。しかし、長年蔵を支えてきた杜氏が病に倒れ、松崎氏が突然酒造りの重責を担うことになりました。 震災後、福島県の清酒アカデミーで技術を学び、同世代の造り手たちと切磋琢磨しながら、酒造りだけでなく人との繋がりの大切さを模索してきました。その歩みは、酒造業界をはじめ、従業員や廣戸川を愛する人々、地域の温かい支えによって進められたものです。 松崎氏は「支えてくれた人々を、醸した酒で喜ばせたい」と語り、人生に寄り添う酒を目指しています。失敗を糧に成長し続け、これからも挑戦を重ねる蔵として、廣戸川は新たな未来を築いています。