鹿児島酒造は、1987年に社名を一新し、代表銘柄も「さつま諸白」として新たなスタートを切りました。その後、女性にも喜ばれる焼酎を目指して試行錯誤を重ね、2001年に総杜氏・黒瀬安光氏が「やきいも黒瀬」を発売。この焼芋の香ばしさを活かした独自の風味は大ヒット商品となり、同社を代表する銘柄として親しまれています。 焼酎の歴史は薩摩において古く、1500年代頃に蒸留技術が伝わり、薩摩焼酎として確立されました。特に阿久根は交易の拠点として栄え、第二代薩摩藩主島津光久が「諸白（もろはく）」と名付け絶賛するなど、その品質は広く評価されていました。 東シナ海を望む阿久根の蔵では、黒瀬杜氏伝承の技術を受け継ぎ、潮風と蔵に住み着く酵母の力を活かして丁寧な焼酎造りに励んでいます。鹿児島酒造は、伝統を守りながらも新たな挑戦を続ける姿勢で、多くの消費者に愛されています