大海酒造は、鹿児島県大隅半島のシラス台地特有の土壌に恵まれ、良質な焼酎芋の生産が盛んな地域に位置しています。この地で収穫されるさつまいもは、焼酎にすると飲みやすい味わいに仕上がる特徴を持ち、同社は契約農家と連携しながら、芋の品質向上に長年取り組んでいます。 焼酎の仕込み期間には、杜氏をはじめとする蔵人たちが約3か月間蔵に泊まり込み、微生物の発酵を支える温度管理を徹底しています。機械化が進む時代でも手作業を大切にし、「手造りの最大蔵」を目指して伝統と挑戦を両立させる酒造りに取り組んでいます。 現在の杜氏、大牟禮良行氏は1981年に蔵人として修行を開始し、1999年に杜氏に就任。東北の日本酒蔵で学びを深めながら、焼酎の品質向上に尽力しています。この情熱と伝統は、次代を担う杜氏・前田直樹氏に受け継がれ、進化し続ける大海酒造の焼酎は、多くの人々に愛されています。